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新着情報(2015年11月20日)


国税庁が「平成26事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績の概要」を発表

国税庁は2015年(平成27年)11月18日付で「平成26事務年度における租税条約等に基づく情報交換事績の概要」を発表しました。日本企業や日本人の海外進出、海外投資が益々加速する中、国税庁は低税率国・地域をはじめとする諸外国の税務当局との租税情報交換協定、あるいは情報交換規定を主体とする租税協定等の締結を最近積極的に推進しています。このような海外税務当局との情報交換実績を公表し、海外所得情報捕捉に関する国税庁の積極的姿勢を世間に知らしめる事により、海外所得移転の事前予防効果もあるものと考えられます。

本発表の概要は、以下の通りです:


(1)要請に基づく情報交換

「要請に基づく情報交換」は、個別の納税者に対する調査において、国内で入手できる情報だけでは事実関係を十分に解明できない場合に、条約等締結相手国・地域の税務当局に対し、必要な海外取引情報、取引銀行の情報等の収集・提供を要請するものです。

平成26事務年度(平成26年7月〜27年6月)における、日本の国税庁から外国税務当局に発した「要請に基づく情報交換」の要請件数は526件と、平成25事務年度の720件から約27%減少しました。内訳としては、アジア・大洋州向けが396件と75%を占め、前事務年度の65%から更に比率が上がっており、近場であるアジアへの所得移転に関して国税当局がとりわけ注目していることがうかがえます。残りが米州向け(75件)、欧州その他向け(55件)となっています。一方、外国税務当局から日本側に寄せられた「要請に基づく情報交換」の要請件数については、平成26事務年度は125件と、前事務年度の106件と比べてやや増加しました。

但し、これらは全て要請件数であり、実際に情報を取得した件数ではありません。最近締結されている一連の情報交換規定では、要請された情報を提供するか否かの最終判断は基本的には要請を受けた側の税務当局の判断に委ねられていることもあり、実際にどの程度情報が要請側の当局に提供されたのかについては本発表からは明らかではありません。


                        

(2)自発的情報交換

「自発的情報交換」は、自国の納税者に対する調査等の際に入手した情報で外国税務当局にとって有益と認められる情報を自発的に提供するものです。

平成26事務年度における、日本の国税庁から外国税務当局に提供した「自発的情報交換」の件数は317件と、前事務年度に激増し6,881件に達した反動もあってか、前事務年度の5%未満へと激減しました。同様に、外国税務当局から国税庁に提供された「自発的情報交換」の件数も、前事務年度の3,062件から1,258件へと急減しました。しかしながら、急減したとはいえ、外国税務当局から国税庁に年間1,000件以上の自発的情報が提供されていることは注目すべきであり、日本のみならず各国税務当局とも情報交換に対し引続き積極的に取り組んでいる事がうかがえます。


(3)自動的情報交換

「自動的情報交換」は、法定調書等から把握した非居住者への配当、不動産所得、無形資産使用料などの支払等に関する情報を、支払国の税務当局から受領国の税務当局へ一括して送付するものです。

平成26事務年度における、日本の国税庁から外国税務当局に提供した「自動的情報交換」の件数は約13万7千件と、前事務年度の約12万6千件から約1万1千件増加しました。一方、外国税務当局から国税庁に提供された「自動的情報交換」の件数は約13万2千件と、前事務年度の13万3千件から微減となりました。

なお国税庁では、自動的情報交換により外国税務当局から提供を受けた利子、配当等に関する情報を申告内容と照合し、海外投資所得や国外財産等について内容を確認する必要があると認められた場合には税務調査を行うなど、効果的に活用しているとの事です。


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